パネライってどんなブランド?
パネライは1860年イタリア・フィレンツェの時計店からスタートしました。
創始者であるジョバンニ・パネライが興したこちらのお店は、時計工房としてだけでなく、フィレンツェ初の時計学校でもありました。
そしてイタリア海軍と親交があったパネライ一族は、計器や標準機といった海軍用機器の開発に参加し始めます。
海軍用機器の開発で培ったノウハウを活かし、1910年代にはイタリア国鉄と海軍への時計納入業社となります。
このように海軍の機器を専門にしていたパネライですが、1993年に初めて民間用腕時計の製造を行うようになります。
イタリア産のスイス時計が国内で流通しはじめ、市民がパネライの時計を購入できるようになったのです。
しかし1993年のデビュー後、パネライは苦戦を強いられます。
当時は小型で薄い時計が流行しており、パネライの大きくて厚みのあるデザインはトレンドではなかったからです。
そこでパネライは1998年のスイス ジュネーブサロンで行われた春のスイス新作時計展で、ある作品を発表します。
それはケースサイズ44mmという、従来よりもさらにサイズアップしたモデルの時計です。
ゴージャスでコンパクトに収まった時計が並ぶ中、パネライの大きくボリュームを持たせたデザインは斬新で多くの人々の興味を引きました。
このように彗星のごとくデビューした「大きく」「厚みのある」パネライの新作は大成功をおさめ、一躍有名になっていきました。
パネライの特徴
デカ厚ブームを牽引
先述した1998年のスイス新作時計展で一世を風靡したパネライの新作は、これまでの「コンパクトでスリムな時計」というトレンドを一気に変えていきました。
いわゆる"デカくて厚い"「デカ厚」な時計が流行し、ブームになっていくのです。
このデカ厚時計ブームは2000年代になっても続きます。
その頃には40mm以下だと、なんだか袖口が寂しいと思うような時計ファンが増えました。
また、Gショックなどのデジタルウォッチの台頭もあり、時計の大型化がさらに受け入れられた時期でもありました。
"デカ厚"が一つのジャンルとして定番化
そして2010年代に入ると時計の大型化ブームも一旦落ち着きをみせます。
当時流行していたアメカジやヴィンテージファッションから、イギリスなどの紳士風ファッションの流行に移り変わり、それに伴い時計もクラシックなデザインの需要が増えていきました。
しかしパネライのようなデカ厚の時計が廃れた訳ではありません。
大きくてボリュームのあるデザインを時計ファンたちが根強く支持し続けた結果、「デカ厚」時計は1つのジャンルとして定着するのです。
2020年代に入った現在も、キレイ目のファッショントレンドが続いていますが、デカ厚ジャンルとして定着したパネライ ウォッチは、伝統的なデザインを残したまま進化を続けています。
このようにパネライ独自の世界観は、他のブランドにはない強みになりました。
そのため芸能界でも愛用者が多く、ドラマなどの小物として使われることもしばしば。
どのような方がパネライを愛用しているのでしょうか。代表的な芸能人をご紹介いたします。
パネライを愛用している芸能人
反町隆史
ドラマ「GTO」や「相棒」などに出演し、男性からの支持も高い反町隆史さん。
ワイルドでありながらも爽やかな魅力を持つ反町さんは、2018年からパネライの公式アンバサダーに任命されています。
パネライはかつてシルベスター・スタローン氏をアメリカのアンバサダーとして任命し、米国市場進出へのきっかけを掴みました。
そういった「日本の顔」として大役に抜擢された反町隆史さんは、2018年のプロモーションビデオに、スーツ姿にルミノール ドゥエ 3デイズ オートマティック アッチャイオ 45MM PAM00943を着用した姿で登場しました。
パネライの人気モデル「ルミノール」をスーツに合わせており、とてもよく似合っています。
また、出演作「相棒」ではパネライ ラジオミール 1940(PAM00512)を着用している姿を見ることができます。
相棒ではこちらのラジオミールだけではなく、パネライの他のコレクションも着用しています。
そして2021年には、スポーティーなモデルであるルミノール クロノフライバック TAKASHI SORIMACHI editionを着用し、また新たなパネライの魅力を伝えています。
ブラックケースが印象的なスポーツモデルで、日本人にも使いやすいデザインです。
このようにアンバサダーとしてパネライの魅力を伝え続ける反町さんですが、実は反町さんとパネライの出会いにもドラマティックなエピソードがあります。
反町さんが俳優として駆け出しの頃、役者として給料が発生した仕事がありました。
その時に思い切って購入した時計、それがなんとパネライの時計だったのです。
そのため反町さんはプライベートでもパネライ愛用歴20年以上。
どのコレクションでも着こなしが様になっています。
田中圭
「WATER BOYS」「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」「相棒」などの作品に出演する田中圭さんもパネライの愛用者の一人です。
田中圭さんの愛用モデルはルミノール マリーナ ロゴ ビアンコ(PAM00660)。
ドラマ「獣になれない私たち」で、田中圭さんが着用している姿を見ることができます。
こちらはクラシカルなモデルですがシンプルにまとまっているので、田中圭さんのような明るく爽やかなイメージの方にぴったりの時計です。
少しおしゃれな場所にお出かけしたいときなどに合わせたいですね。
成田凌
「逃げるは恥だが役に立つ」「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」「おちょやん」などの人気作品に出演している成田凌さん。
オシャレな雰囲気で人気の俳優さんですが、そんな成田さんが愛用しているのはパネライ ルミノール1950(PAM00312)。
黒の盤面に三針モデルで長く使いやすいシンプルなモデルです。
こちらの時計をテレビドラマ「人は見た目が100%」で着用していました。
黒のレザーベルトと合わせていてシンプルに着こなしていますね。
芸能人のブランド腕時計着用モデル特集はこちらパネライはなぜ人気があるのか?
このように芸能人からも人気のあるパネライですが、改めてその人気の秘訣や魅力について迫っていきたいと思います。
これまで数多くの時計ブランドが成功と衰退を繰り返す中、パネライは独自の路線を長年貫いてきました。
なぜパネライは世界中から愛され、また他のブランドと一線を画すような地位を確立することができたのでしょうか。
それには3つの理由があるといわれています。
パネライが人気である3つの秘訣
イタリア海軍の機器を製造していた歴史
先ほどもご紹介しましたが、パネライにはイタリア海軍の機器を製造していた歴史があります。
当時イタリア軍には「ブラックシール」という特殊部隊があり、水深10メートル付近という暗闇の中で任務を遂行することも数多くありました。
パネライは、暗い海中で任務を行う海軍を安全から守り続けてきたのです。
このような歴史ある技術力の高さが、現在でも信頼を獲得し続けている人気の秘密の一つです。
視認性の高いボリューミーなデザイン
また、パネライは軍用の機器をメインに製造していたため、耐久性を重視していました。
そのため作られる製品は必然的に頑丈で重量のあるデザインのものが多いです。
このパネライのボリューミーで堅牢なデザインは、遠くから見てもすぐにパネライであるとわかる視認性の高さを持っています。
これにより屈強なデザインを好むユーザーから支持を得て、「デカ厚」というオリジナリティのあるブランド性を確立することができたのです。
蛍光塗料の画期的な使い方
さらにパネライといえば暗所でも光る文字盤が印象的です。
もともとイタリア海兵が暗闇の海中で作業をする際には、ラジウムを使った蛍光塗料をチューブ状の入れ物に入れて光源としていました。
それを時計の文字盤に応用できないかということで、パネライは蛍光塗料を使った暗闇でも視認可能な時計を開発しました。
その性能は高く、当時の兵士もパネライの時計がなければ、ミッションを遂行することができなかったと話しています。
このように発光する文字盤は、現在の時計デザインにも受け継がれ、暗闇でも時間を確認できる実用性も併せて評価されています。
ラジオミールとルミノール
パネライの人気の秘密についてご紹介してきましたが、パネライには歴史的なルーツと、大胆な戦略を行ってきたブランドであるということがわかりました。
そして現在では代表的なものとして
「ルミノール」と
「ラジオミール」という2つのコレクションを展開しています。
実はこの「ルミノール」と「ラジオミール」は、先ほどご紹介した蛍光塗料の名称から名付けられているのです。
はじめに蛍光塗料として使われたのは「ラジオミール」です。
ラジオミールはラジウムを原料とした塗料で、放射線物質が含まれていたので改良されました。
そしてこのラジオミールに改良を加えたのが「ルミノール」になります。
これらをコレクションの名称にしているパネライですが、その特性は時計のデザインにも反映されています。
「ラジオミール」はパネライの時計の中でも伝統的なコレクションになります。
クラシックウォッチなど古き良きデザインの時計を取り揃えています。
そして「ルミノール」は現代の多様なファッションにも合わせやすいモダンなデザインを取り入れたモデルが多いシリーズです。
パネライを知らない人からすると、ラジオミールとルミノールはよく似ているデザインに見えますが、一体どの部分が異なるのでしょうか。
ラジオミールとルミノールのデザインについても詳しくみていきます。
ルミノール
ルミノールはパネライの4つのコレクションのうち、最もスタンダードなコレクションです。
40mm〜47mmのケースサイズが展開されていて自分の体格や手首のサイズに合ったサイズを選ぶことができます。
三針モデルやクロノグラフ、ベルトも革やラバー、ステンレスなど数多くのラインナップがあるのが特徴です。
ラジオミールと大きく異なる点はリューズカバーの有無です。
ルミノールにはリューズカバーがあるので、ラジオミールと比較してみると、より堅牢な印象を感じます。
ラジオミール
ラジオミールはパネライの伝統的なデザインを残したコレクションです。
ルミノールと比較するとリューズカバーがなく、ネジ込み式になっています。
その他の特徴として、付属のベルトは革かラバーのベルトのみを採用しています。
その他のコレクション
サブマーシブル
パネライのダイバーズウォッチシリーズです。
1956年エジプト海軍用に作られたデザインを起原に持ち、ドットダイアルが印象的なコレクションです。
近未来的でありながらも、どこかレトロな印象を併せ持つデザインが特徴で、パネライファンなら一度は試してみたい憧れのダイバーズウォッチ コレクションです。
ルミノール ドゥエ
ルミノールのデザインを基調としたパネライの新しいコレクションです。
デカ厚のイメージのあるパネライですが、ルミノール ドゥエは薄型の優雅なデザインのシリーズです。
これまでのワイルドなイメージだけでなく、エレガントに着用したい方におすすめのコレクションになります。
イタリアのセンスと海軍の実用性を融合したパネライの魅力をお伝えしてきましたが、実際にパネライの時計を着こなす際のポイントをKARITOKEがご紹介していきます。
KARITOKEがオススメするPANERAIファッションの組み合わせ
シンプルで存在感のあるパネライをスマートに着こなすには、ファッションのテーマに沿った時計を選んでいただくと、よりお楽しみいただけます。
夏はポロシャツ合わせがイタリア風!
暑い夏を爽やかに過ごしたいときは、パネライポロシャツがおすすめです。
パネライの存在感がシンプルな格好をラグジュアリーに格上げしてくれます。
そんなカジュアルな装いに合わせたいのがパネライ ルミノール マリーナ 1950 3デイズ アッチャイオ ブラック (PAM00723)です。
ケースサイズは44mmと、ボリュームのあるパネライらしいデザインです。
三針とデイト機能、スモールセコンドのみというシンプルな機能。
ルミノールの特長である蛍光塗料が塗布されているので、夜でも視認性が確保されています。
裏面はスケルトンカバーになっています。
ムーブメントはパネライ自社製P.9010 キャリバーで、自動巻きのムーブメントです。
ラバーベルトなので汚れや汗に強く、アウトドアや旅行などの際でもアクティブに使うことができます。
秋冬コーデ
次にご紹介するのは秋冬におすすめの2種類のコーデです。
モノトーンにまとまりがちな秋冬のコーデですが、存在感のあるパネライを追加すると華やかに仕上がるのでぜひお試しいただきたいです。
パネライの伝統を引き継いだパネライ ラジオミール 1940 3デイズ アッチャイオ ブラック (PAM00572)のご紹介です。
今回はチェックスーツにこちらのモデルを合わせています。
クラシカルなラジオミールなら紳士なコーデをスタイリッシュに仕上げます。
ラジオミールらしいクラシックなデザインで、三針・スモールセコンドのみのシンプルな作りです。
スクエアフォルムのケースが端正な印象に。
裏蓋はスケルトンカバーを使用。
ムーブメントはパネライ自社製P.4000キャリバーです。
クラシックウォッチによく合う革ベルトでドレッシーに。
カジュアルスーツに合わせると、より雰囲気のある着こなしにできますので、秋のお出かけの際にぜひお試しください。
パネライ ルミノール サブマーシブル ブラック(PAM00973)のご紹介です。
サブマーシブルは長年人気のあるモデルで、パネライのダイバーズウォッチ シリーズになります。
夏のイメージがあるダイバーズウォッチですが、実は冬こそ合わせていただきたい時計です。
冬はニットやセーターなどを着るので全体的にファッションが重く見えてしまいがち。
そこにダイバーズウォッチを合わせることによってカジュアルで軽い印象に仕上げることができます。
こちらのモデルのケースサイズは42mmなので、パネライシリーズの中ではやや小ぶりな作りですが、水深圧に耐えられる実用性とそれを反映した堅牢なデザインが人気です。
実際に着用してみると、そこまで重さを感じさせない着用感が好評です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
イタリア海軍の機器の製造に長年携わってきたルーツを持つパネライをご紹介いたしました。
現在でもその伝統を守り続けるパネライのデザインと、「デカ厚」という独自のジャンルを確立したブランド性に魅力を感じます。
カリトケでは魅力的なモデルを多数取り扱っていますので、ぜひパネライの重厚感を体験してみてください。
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