冠婚葬祭の弔事の場である葬式に、腕時計を着けて行っても良いのでしょうか。
実は葬式で腕時計を着用することはマナー違反ではありません。
時間を確認するときにスマートフォンで確認するよりも、腕時計で確認する方がスマートで良いとされます。
しかし葬式で着用する時計のデザインや色などによってはマナー違反になることもあります。そのため、どういったものを選べば周囲に不快感を与えずに過ごすことができるのでしょうか。
葬式の場にふさわしい時計の特徴や、NGなポイントを詳しくみていきましょう。
周囲を不快にさせない葬式でつける腕時計のマナーとは
まず葬式に参列する際の服装に着目していきましょう。
男性はブラックフォーマルスーツ、そして女性はワンピースとジャケットのセットアップを着用することが一般的です。
昔はビジネススーツでお通夜に参列した方が良いという風潮がありましたが、最近は正装で故人をお見送りするという気持ちを込めて、ブラックフォーマルを着用しての参列が一般的になってきています。
そのため男性も女性も、ブラックフォーマルで参列するということを念頭においた上で、時計を選ぶ必要があります。
弔事の際の時計選びも、ポイントさえ押さえれば難しいことはありません。
デザインはシンプルなものをチョイス
まず葬式では、どんなデザインの時計を選べば良いのでしょうか。
フォーマルな場におすすめの時計は「二針時計」もしくは「三針時計」になります。
これらは時計として必要な機能のみが搭載されたもので、ビジネスシーンでも活躍する落ち着いた雰囲気の腕時計です。
これらの時計は時針・分針・秒針など、時計の針のみが搭載されたアナログな機能のものです。
またカレンダー機能などが搭載されているものもありますが、小さく控え目なデザインのものであれば葬式でも問題ありません。
色は白、黒を基調としたモノトーンのものを
盤面とダイアルは、白か黒を使ったモノトーンな色合いのものにしましょう。
ケースの素材はスチールやシルバーで、華美でないデザインのものが良いです。
ケース(側)の形はどれでもOK!
ケースの形には主に3種類あります。
ラウンド型(丸)、レクタンギュラー型(長方形)、スクエア型(正方形)です。
葬式の場では、これらのどの形のものを着用しても問題はありません。
ダイアル(文字盤)
ダイアルも極力シンプルなものが良いでしょう。
バーやドットの目盛りがついたもの、そして数字の場合はローマ数字やアラビア数字など、シンプルなデザインのものをチョイスして下さい。
ベルト素材は黒がマナー
ベルト素材は、黒の革製品のものがフォーマルな場で推奨されます。
葬式の場ではファーや革製品は禁忌ですが、時計の黒ベルトと革靴のみ許容されています。
葬式でつけてはいけない腕時計
それでは葬式では避けたい腕時計のデザインや素材、装飾について確認していきましょう。
宝石やクロノグラフ機能がついたデザインはNG
葬式の際の時計は装飾のないものを選ぶようにしましょう。
ケースや盤面、ダイアルなどにダイヤモンドが装飾されているものは華美な印象を与えてしまいますのでふさわしくありません。
また、クロノグラフ機能のついた時計も、葬式の場では控えましょう。
クロノグラフは腕時計の計測機能です。
葬式の場ではおしゃれ時計としての要素が強いため、ふさわしくありません。
同様の理由で、ミリタリーウォッチやデジタル時計も控えましょう。
さらに現在人気のスマートウォッチにおいても、着用は控えた方が良いでしょう。
時間を確認する際に画面が光ってしまったり、通知が表示されてしまったりするのでこれらの理由からスマートウォッチも着用しません。
色はモノトーン以外不可
葬式の場でゴールドが使用されている時計は控えます。
また、盤面は白か黒のものを選びます。
濃紺などの暗い色合いのものであったとしても、葬式の場では着用しません。
ケース(側)で気を付けたいのは厚さ
ケースの形は特に気にしなくてもいいですが、厚みがあるものに限っては避けましょう。
ケースの厚さにボリュームがあると、どうしてもカジュアルな印象になってしまいます。
そのため、薄めのものを選ぶとフォーマルな印象になります。
ダイアル(文字盤)は華美なものは不可
ダイアルにデザイン豊かなものやカラフルな色が施されているものは不可になります。
ベルト素材は黒のレザーベルトがベスト
冠婚葬祭の際の時計ベルトは、黒のレザーベルトがフォーマルで良いとされています。
暗い色合いのレザーバンドでも可ですが、なるべく黒革のレザーベルトをおすすめします。
スチールバンドの場合、ブレスレットのチェーン部分にゴールドやピンクゴールドが使われているものは避けます。
また、シリコンバンドや布製のバンドなど、カジュアルな素材は黒色でも控えます。
葬式にふさわしい時計がなければなくてもいい?
葬式に時計はなくても良い
もし上記のような腕時計を持っていない場合、どうしたら良いのでしょうか。
そんなときには、腕時計自体を着用しないという選択肢もあります。
葬式の場において時計を身に着けないことは、決してマナー違反ではありません。
なぜなら一昔前は時計=装飾品という考えがあったため、時計を外してから葬式に参列していました。
そのため葬式で着用できそうな腕時計が無い場合は、着用しないまま参列しても特に問題はないのです。
ただしスマートフォンでの時間確認は控えましょう
しかし、時計を着けてこなかったからといって、頻繁にスマートフォンで時間を確認する行為はマナー違反になります。
その理由は葬式の最中にスマホで時間を確認すると、暗い会場で画面が光ってしまうからです。
やはり時間を確認するときはシンプルな腕時計を着用し、袖口からさっと確認するのがスマートです。
そのためにも葬式の場で参列している人たちを不快にさせない時計をまとめました。
カリトケが提案する葬儀(弔事)にふさわしい時計
それでは、葬式でも使用することができるブランド腕時計を、カリトケがご紹介していきたいと思います。
【男性】
IWC ポートフィノ デイト ブラック (IW356308)
IWCの三針時計、ポートフィノ デイトのご紹介です。
ドレッシーなポートフィノ デイト ブラック(IW356308)は、黒を基調とした色合いのシックなデザインです。
黒の盤面がドレッシー、ケースが平坦なデザインなので、葬式だけでなく結婚式にもお使いいただけます。
ケースサイズは38mmと、IWCの中でもコンパクトなデザインです。
格調高い黒の盤面と端正なバーダイアルが上品です。
裏面もシンプルなデザインで弔事の場でも安心です。
厚さも抑えられており、薄めの作りになっています。
そのため冠婚葬祭でもフォーマルに着けていただくことができます。
IWC ポートフィノ デイト ブラック (IW356308) の商品詳細IWCは繊細で上品な時計が得意
IWCはスイスのシャフハウゼンで作られている時計で、繊細で上品なデザインを得意とする高級時計ブランドです。
今回は三針モデルのものをご紹介しましたが、美しい優雅なデザインのものから機能性が高いものまで幅広いモデルを取り扱っています。
自社製ムーブメントも魅力なので、スイス製の腕時計を堪能したい方には、是非お試しいただきたいブランドです。
ジャガールクルト マスター コントロール ブラック (176.8.40)
ジャガールクルト マスター コントロール ブラック(176.8.40)は三針モデルのシンプルなデザインです。
そのため冠婚葬祭にも着用できるフォーマル向きの時計になります。
黒のレザーベルトと合わせて、より格調高く着こなしていただけます。
ケースサイズは39mmとなっています。
黒の盤面にバーとアラビア数字のダイアルが施されているので、時間が見やすく機能的です。
またシャープな針のデザインが男性らしく、硬派なイメージで着用していただけます。
裏面はスケルトンカバーになっています。
ジャガールクルトの技術力が詰まったムーブメントを楽しむことが出来る仕様です。
横から見た際のデザインも滑らかで、実際に着けてみると腕に沿うような着用感が魅力です。
上品な時計なので冠婚葬祭のシーンはもちろん、重要なお仕事でシックに決めたいときも大活躍するご好評のウォッチです。
ジャガールクルト マスター コントロール ブラック (176.8.40) 商品詳細ジャガールクルトといえば技術が光る時計
今回はラウンド型のマスター コントロール ブラック(176.8.40)をご紹介させていただきました。
ジャガールクルトといえば、内部のムーブメントまでこだわった時計愛好家に愛されるブランドです。
特に印象的なスクエア型のレベルソは名作といわれ、ブランドを代表する印象的なモデルです。
いつの時代も技術にこだわったジャガールクルトは、これからも愛され続ける普遍的なデザインを提供し続けてくれることでしょう。
グランドセイコー スプリングドライブ ブラック (SBGA041/9R65-0AE0)
日本最高峰の時計といえばグランドセイコーです。
グランドセイコーはビジネスの場でも好感度が高く使いやすいと好評です。
その中でもグランドセイコー スプリングドライブ ブラック (SBGA041/9R65-0AE0)は高級感がありながらもシンプルにまとまっています。
そのため葬式のような弔事の場でも安心して着用していただけます。
ケースサイズは41mm。やや大きめのサイズ感です。
黒の盤面にバーインデックスで、日本人によく合うデザインになっています。
背面はスケルトンカバーを採用。
グランドセイコーの名作ムーブメント「スプリングドライブ」を眺めることができます。
ケースからブレスレットの曲線が美しく、高級感があります。
腕によくなじむデザインなので、フォーマルな場からビジネスシーンまで幅広く活用できます。
グランドセイコー スプリングドライブ ブラック (SBGA041/9R65-0AE0)の商品詳細グランドセイコーは日本を代表する高級時計
グランドセイコーはスイス製の海外高級時計に追随するべく創設されました。
メカニックとクォーツを融合させた第三のムーブメント スプリングドライブが魅力の日本が誇る高級時計ブランドです。
日本産の時計ということもあり、日本人に合うデザインのものが多く、好感度が高いのでビジネスシーンでも愛用者が多いのが特徴です。
【女性】
カルティエ タンクソロ SM ホワイト (W5200013)
スクエア型が魅力のカルティエ タンクソロ SM ホワイト(W5200013)は端正で上品なスタイルの時計になります。
白の盤面とローマ数字がクラシカルな印象です。
また全体がモノトーンでまとまっているので弔事である葬式の場でも上品に着用できます。
ケースサイズは24mmで、レディース時計の中では標準的なサイズになります。
裏面にはカルティエの刻印がされています。シンプルなデザインです。
黒のレザーベルトと合わせてフォーマルに。
リューズにはブルースピネルという宝石が嵌め込まれていてオシャレです。
カルティエ タンクソロ SM ホワイト (W5200013) 商品詳細カルティエの人気シリーズ タンクソロのシンプルな魅力
カルティエのスクエア型の時計といえばタンクシリーズになります。
こちらのタンクは100年もの歴史があり、使いやすいデザインとその放たれる高級感から長く愛され続けています。
その中でもタンク ソロはベゼルが平坦なデザインとなっており、シャープな印象に仕上がっています。
知的な印象なので、ビジネスシーンで愛用されている方も多い時計です。
エルメス クリッパー レディース ブラック(CL4.210)
ラウンド型が愛らしいエルメス クリッパー レディース ブラック(CL4.210)は黒の盤面のシックなデザインです。
丸いフォルムなので、フォーマルにもカジュアルにも使いやすいと評判の時計です。
ケースサイズは24mmになります。
裏面にはエルメスの刻印がされており、繊細で綺麗です。
スチールバンドもエルメスのロゴである「H」のコマがさりげなくておしゃれです。
ケースとチェーンのつながりが滑らかなので、ナチュラルに着用していただくことができます。
エルメス クリッパー レディース ブラック(CL4.210) 商品詳細エルメスの100年の歴史があるクリッパーで格調高く
エルメスのロングセラー クリッパーシリーズは長年愛されてきたモデルです。
モデルの名前は、19世紀の大型帆船のクリッパー号より名付けられています。
こちらでご紹介したエルメス クリッパー レディース ブラック(CL4.210)はクリッパー号のような優雅な佇まいにシックなデザインを合わせているので、どのシーンでも使いやすいと好評です。
ロレックス デイトジャスト ブラック(69174)
ケースサイズは26mmで、標準よりやや大きく作られています。
今回ご紹介するデイトジャスト ブラック(69174)は、ロレックスの中でもクラシックウォッチの位置づけで、フォーマルで使用したいシンプルで上品なモデルです。
黒の盤面とバーダイアルが格調高く、デイトジャストの特徴である「フルーテットベゼル」が高級感を醸し出しています。
裏面のカバーも表のベゼルと調和したようなデザインになっています。
ブレスレットにもロレックスの特徴的なデザインである「ジュビリーブレス」が施されています。
そのためシンプルでありながら、ロレックスらしい高級感があります。
ロレックス デイトジャスト ブラック(69174) 商品詳細
ロレックスのクラシックウォッチ デイトジャスト
ロレックスの創始者ハンス・ウイルスドルフはインスピレーションを重んじた人物で、彼のセンスと技術は時代を超えて愛され続けています。
今回ご紹介したデイトジャストシリーズは、機能性を追及しながらもひと目でロレックスとわかるデザインが特徴的です。
ロレックス デイトジャスト ブラック(69174)は黒を基調としたクラシックウォッチなので、冠婚葬祭などのフォーマルな場で活躍すること間違いなしです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
弔事である葬式の場で着用する時計には細かいルールがあるということがわかりました。
時計のデザインから装飾、色、素材といった幅広い部分にまで配慮する必要があります。
そして今回KARITOKEでは黒と白の盤面のウォッチをご紹介しましたが、これらの時計が活躍するのはフォーマルな場だけではありません。
重要なビジネスシーンやホテルレストランといった場でも幅広く着用していただけます。
フォーマルな場でも使っていただけるクラシカルな時計の魅力を知っていただき、是非お試しいただければ幸いです。