マークシリーズとは
マークシリーズは、IWCがイギリス軍へ納入するために作られたパイロットウォッチです。
デイト表示がついた三針モデルで、12時部分にある三角のアワーマークが特徴です。
初期のマークシリーズには多様なデザインがあり、統一性がありませんでした。
また、軍用のパイロットウォッチのため市場には出回っておらず、本格的に民間向けに発売開始されたモデルはマーク11からです。
そしてマーク11シリーズからはデザインが踏襲され続け、現在ではマーク20までシリーズ化されています。
ミリタリーウォッチをIWCらしい上品なデザインで楽しむことができるので、ドレスウォッチ好きからも支持されているシリーズです。
それでは歴代のシリーズについてみていきましょう。
初代~マーク10まで
初代からマーク10まではマークシリーズという名称ではありませんでした。
初期のモデルは「スペシャル パイロット ウォッチ」と呼ばれ、当時は航空演算用の回転式ベゼルが搭載されているものもありました。
後継機として作られたマーク9・マーク10は、当時マークシリーズの名称では呼ばれておらず「W.W.W」という名前で販売されていました。
その後、1948年にマーク11が民間市場向けにデビューしました。
マークシリーズのデビュー「マーク11」
プロ仕様のパイロットウォッチとして民間向けにデビューしたマークシリーズの「マーク11」。
このモデルは現在のマークシリーズの原型となるデザインになりました。
実際に軍のパイロットも着用するプロ仕様で、当時から評価が高かったといわれています。
マーク11は軍のパイロットが主に使用し、流通量も多くはありませんでした。
それでも貴重な少数のモデルが1980年代まで市販されていたようです。
最新モデルのマーク20が登場し、合計7シリーズに
マークシリーズは現在でも新しいシリーズが更新され続けています。
2022年にはマーク20が新たに発表されました。
マーク20を含めると、現在までに7つのマークシリーズが展開されています。
- マーク11
- マーク12
- マーク15
- マーク16
- マーク17
- マーク18
- マーク20
今回ご紹介するマーク18は、これまでのシリーズの中でもバランスが良く、着けやすいデザインといわれています。
モデルのラインナップも多く、これまでのマークシリーズとは少し違った性質も持っています。
マーク18の歴史や特徴について
マーク18はシリーズの中でも、「誰にでも着けやすい」モデルといわれています。
一見同じようなデザインに見えますが、サイズ感や細かい点が異なるため、シリーズによって着用した際の印象も異なります。
マーク18は他のマークシリーズとはどのような違いがあるのでしょうか。その歴史や特徴についてみていきましょう。
マーク18(ⅩⅧ)のデビュー
マーク18は2016年に発表されました。
マーク17の発表が2012年だったので、4年ぶりの最新モデルでした。
マーク19というシリーズは発売されておらず、2022年にはマーク20が登場しているので、マーク18は、現行モデルのひとつ前のモデルとなります。
マーク18の特徴
マーク18には歴代のモデルとは少し異なる特徴があります。
- カラーバリエーションが多い
- 限定モデルがある
これまでマークシリーズといえば黒のモデルでしたが、マーク18には多彩なラインナップがあるのが特徴です。
カラーバリエーションが多い
後で詳しく説明しますが、マーク18は5色の文字盤カラーを展開しています。
これまでのマークシリーズといえば、黒のモデルしか取り扱っていないシリーズもあり、5色展開は珍しい試みです。
限定モデルがある
冒険家でありながら小説家であり、詩人としても活躍したアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリをリスペクトした、「プティプランス」という限定モデルがあります。
プティプランスとは「星の王子さま」という意味で、日本でも有名な本のタイトルです。
IWCはサン=テグジュペリ財団とパートナーシップを組んでいます。
そして、パイロットウォッチを中心に「プティプランス」の限定モデルを展開しました。
マークシリーズではマーク17、18のみ「プティプランス」の青い盤面のモデルが展開されたシリーズです。
マーク18のデザインの特徴
それではマーク18のデザインの特徴をみていきましょう。
マーク18は歴代のマークシリーズの中でも、幅広いラインナップを取り揃えています。
そのため、「誰にでも着けやすい」デザインであるともいわれています。
歴代シリーズとの比較
前作マーク17との比較
前作のマーク17は41mmのケースサイズと堅牢性が特徴で、マークシリーズの中でも屈強なデザインの時計です。
その他にも、3日分を表示するデイト機能と、赤い三角形マークのデザインが特徴的で、よりワイルドな印象でした。
それと比較すると、マーク18はケースサイズを40mmに小さくし、IWCらしいクラシカルな雰囲気へとモデルチェンジされています。
デイト表示も3日分から1日表示へと変更され、よりシンプルなデザインになっています。
新作マーク20との比較
2022年に新作として発売されたマーク20と比較してみましょう。
マーク18とマーク20はデザイン的には大きな変化はありません。
ケースサイズは同じ40mmで、厚みがマーク20の方は0.2mm薄くなっています。
デザイン面で大きく変更されたのはデイト表示の部分です。
マーク18はデイト表示が黒ですが、マーク20では白になりました。
その他は防水性が6気圧から10気圧へ、パワーリザーブが42時間だったのが120時間へとアップデートされています。
主にスペック面での強化が顕著なモデルチェンジでした。
また、新作のマーク20では、黒・白・青・緑の文字盤カラーがあります。
気を付けていただきたいのが青のモデルです。
マーク18の青色盤面は「プティプランス」モデルのみの取り扱いです。
そして新作マーク20の青モデルは、通常モデルと同じ色違いということで発売されています。
そのため同じブルーの文字盤でも「プティプランス」モデルが欲しい方は、マーク17、18を選ぶようにしましょう。
ベルト
マーク18のベルトは、正規のものでチェーンベルト、レザーベルト、NATOベルトがあります。
チェーンベルトは5連のメンズライクなデザインが特徴です。
IWCはレザーベルトが多いですが、マークシリーズはワイルドなデザインが多いのでチェーンブレスレットも定番です。
ステンレスベルトなので重みがありそうに見えますが、一つ一つ丸みを帯びたコマが腕によくなじむと好評です。
また、後述しますがマークシリーズには「トップガン」モデルがあります。
よりミリタリーテイストの強いデザインに、軍用ベルトであるNATOベルトが標準で装着されているので、よりワイルドに着用することができます。
文字盤のカラーバリエーション
マークシリーズには5つのカラーバリエーションがある
マーク18は盤面が「黒」、「白」、「青」、「茶」、「チャコールグレー」と5つのカラー展開があります。
ブラックカラー/黒の盤面
定番のブラックカラーです。
他のマークシリーズにも必ず黒モデルが用意されていることから、マークシリーズといえばこのカラーをイメージする人が多いです。
視認性が高く、戦闘用パイロット向けに作られた、プロ仕様を引き継いだ伝統的なモデルです。
前作のマーク17と比較すると、デイト部分にあった赤のマークが取り払われ、黒で統一されたシンプルなデザインが印象的です。
ホワイトカラー/白の盤面
マークシリーズの中でもマーク15とマーク18にしかない白い盤面です。
そのため、ホワイトカラーのモデルが欲しい場合は、これらのマークシリーズから選ぶ必要があります。
マーク15は短針がスクエアカットされており、ミリタリーテイストが弱めなデザインです。
同じ白文字盤でもマーク18とマーク15でまたテイストが違うので、より好みのものを探してみましょう。
ブルーカラー“プティプランス”/青の盤面
マーク18の最大の特徴とも言える、「青の盤面」です。
星の王子様からインスパイアされた、プティプランスという特別モデルです。
マーク20にも青の盤面カラーのモデルはありますが、プティプランス シリーズを持っているのはマーク18と17だけの限定モデルのみになります。
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ作「星の王子様」が裏蓋に刻印されています。
特別モデル×ブルーカラーは、マークシリーズの中でマーク18とマーク17だけです。
マーク18と17は、デザイン面で細かく違ってきます。
マーク18の方がレトロなデザインですが、マーク17は3日分のデイト表示がついていたり、時計の針がシャープになっているスタイリッシュなデザインです。
そのため、青の文字盤×プティプランスが欲しい方はマーク18か17から、自分の好きなデザインを比較してみましょう。
ブラウンカラー/茶色の盤面
マーク18のプティプランス特別モデルには、ブルーだけではなくブラウンの文字盤のものもあります。
サン=デグジュベリの世界観を表現したようなセピア調のカラーで統一されていて、レトロなデザインを楽しむことができます。
マークシリーズの中では珍しいカラーなので、もし他の人と違うものを着用したい場合はブラウンカラーがおすすめです。
チャコールグレーカラー
マーク18のチャコールグレーカラーは、「パイロットウォッチ マーク18 トップガンミラマー」というモデルで展開しています。
このモデルはマーク18の中でも珍しいモデルで、公式で採用されているカーキグリーンのカーフスキン ベルトとの組み合わせが印象的です。
トップガンは、カリフォルニア州のミラマーに開設されたアメリカ海軍のパイロット養成学校の通称です。
そこからオマージュを受けたということもあり、ミリタリーテイストの強いマーク18です。
IWC マーク18の中古相場は?
それではマーク18の中古相場についてみていきましょう。
現在IWCの公式サイトで販売されているモデルの価格は下記のようになっています。(※2023年1月27日時点)
- パイロットウォッチ・マーク XVIII ヘリテージ(IW327006)…¥627,000
- パイロットウォッチ・マーク XVIII “プティプランス”(IW327016)…¥720,500
- パイロットウォッチ・マーク XVIII “プティプランス”(IW327010)…¥594,000
- パイロットウォッチ・マーク XVIII・トップガン “SFTI”(IW324712)…¥808,500
定価ではいずれも50万円以上100万円以下という価格帯に設定されています。
黒の盤面とステンレスベルトのIW327011の中古市場は、40万円後半から60万円前後です。
また、マーク18の特徴でもある「プティプランス」モデルでSSベルトのタイプも50万円台〜程度で出品されています。
これらをまとめると、マーク18は2割ほど正規価格より低い価格になっています。
しかし、キズの有無や状態によっては正規価格に近い値段のものも多く、人気の高さがうかがえます。
KARITOKEがおすすめするマーク18
マークシリーズは非常にバリエーションが多く、マーク18の中でも幅広いラインナップがあります。
そのためどれにしようか迷ってしまいがちです。
そんなときはKARITOKE(カリトケ)の時計レンタルサービスがおすすめです。
KARITOKE(カリトケ)では、月額4,800円(税込5,280円)〜 の料金で、人気のIWC マークシリーズをレンタルすることができます。
マーク18でも色違いのモデルが気になる、マーク17や15と着け比べたい。
そんな方にぴったりの腕時計レンタルサービスなので、ぜひ様々なモデルをチェックしてみてください。
さらに「購入可能商品」もありますので、いきなりの購入を躊躇してしまうような高級時計もまずはレンタルしてから、購入することができます。
それではKARITOKEがおすすめするマーク18シリーズをご紹介していきます。
パイロットウォッチ マーク18 (IW327011)
マーク18の中でも黒の盤面にSSブレスレットの定番モデルである、パイロットウォッチ マーク18 デイト ブラック(IW327011)のご紹介です。
高級なステンレスブレスレットが印象的なモデルです。
ステンレスなので重みがあるように見えますが、一つ一つ丁寧に作られたコマが腕になじみ、重さを感じさせません。
アビエーションウォッチらしい刻印が印象的です。
パイロットウォッチ マーク18 (IW327002)
人気のホワイト文字盤の、パイロットウォッチ マーク18 ホワイト(IW327002)のご紹介です。
こちらもステンレスベルトが高級感を感じさせるデザインです。
マーク18は黒の文字盤が定番ですが、この白文字盤になるとグッと爽やかな印象になります。
白の文字盤はクリーンな印象で、スーツにも合わせやすいところがメリットです。
白の文字盤を持つマークシリーズはマーク18と15だけです。
それぞれのシリーズで印象が異なりますので、ぜひ着け比べてみてはいかがでしょうか。
パイロットウォッチ マーク18 (IW327002) ※レザーベルト
同じく白文字盤のマーク18モデル、パイロットウォッチ マーク18 ホワイト(IW327002)のご紹介です。
こちらはステンレスベルトではなく、レザーベルトのモデルです。
ステンレスベルトだとスポーティーな印象ですが、レザーベルトだとドレッシーな印象に変わります。
ミリタリーウォッチですが、程よいレトロさとレザーベルトの上品さで、どんな服にも合わせやすいと好評のモデルです。
パイロットウォッチ マーク18 プティプランス (IW327010)
マーク18と17にだけ展開されている、「プティプランス」モデルのご紹介です。
ブルーの文字盤が特徴のマーク18 プティプランス。
昔の時計のレトロ感が絶妙に表現されています。
深い色合いのブルー文字盤なので、飽きが来ずに楽しむことができます。
カジュアルにもビジネスシーンにも幅広く合わせられる万能なデザインが特徴です。
プティプランス モデルだけの「星の王子さま」のエンブレムが印象的です。
マーク20からはブルーカラーのモデルは通常のアビエーションの刻印がされるようになったので、裏蓋のエンブレムはプティプランス モデルの限定デザインです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
マークシリーズは古くから続いてきた人気アビエーションウォッチシリーズです。
IWCの伝統的なシリーズであるにも関わらず、比較的お手頃な値段で購入することができます。
マーク18はマークシリーズの中でもラインナップの多いシリーズで、様々なカラーを楽しめます。
デザインも歴代のものと比較すると、シンプルで着用しやすく万人受けするものといえるでしょう。
そんなマーク18の魅力を体験したい方は、KARITOKEの腕時計レンタルサービスがおすすめです。
KARITOKEの時計レンタルサービスを使って、マーク18を実際に着けてみてはいかがでしょうか。
マーク18だけでなく、マーク15やマーク17などのモデルもご用意しておりますので、ぜひ着け比べを楽しんでみてください。