目次
リューズは、腕時計を使う上で欠かせない部品です。見た目は小さいですが、時計の機能を最大限に活用するために重要な役割を担っています。
この記事では、リューズの基本的な知識や種類、役割、正しい使い方などを詳しく解説します。また、リューズを扱う際の注意点やトラブルが発生した場合の対処法にも触れていきます。
リューズとは?

リューズとは、腕時計の側面(通常は3時位置)に付いている小さな凸部のことです。ゼンマイの巻き上げや時刻・日付の調整に使われます。
リューズは、時計の外部から内部機構を操作するための唯一の入力装置であり、引っ張ったり回したりすることでさまざまな操作ができます。手巻き式・自動巻き式含め、ほとんどのアナログ腕時計に装備されています。
一見小さな部品ですが、時計を正確に動かし続けるための重要な役割を担っています。
リューズの種類
リューズには主に2種類あります。それぞれ構造や機能が異なるため、自分の腕時計がどちらのタイプなのか知っておくことで、適切な扱い方ができるようになります。ここでは、代表的な2種類のリューズを紹介します。
引き出し式
引き出し式は、その名の通り、つまんで引き出すことで操作を行うタイプです。多くの場合、リューズを引き出す段階によって操作内容が変わります。例えば、一段階引き出すとカレンダーや日付の調整ができ、二段階引き出すと時刻を合わせられるようになります。
操作がシンプルで直感的なため、多くの腕時計で採用されています。
ねじ込み式
ねじ込み式は、水中での使用を想定したダイバーズウォッチや、高い防水性能を持つスポーツウォッチなどに採用されているタイプです。
通常の状態では、リューズが時計ケースにねじ込まれて固定されています。使用する際は、リューズを反時計回り(左回り)に回して緩め、せり出してから操作します。
ねじ込み式は、リューズをねじ込むことで時計内部を密閉し、水やホコリの侵入を防ぐのが特徴です。ロレックスのサブマリーナなど、多くの高級ダイバーズウォッチに採用されています。
リューズが固くて引き出せない場合は、ねじ込み式である可能性が高いので、左に回してみるとよいでしょう。
腕時計におけるリューズの役割

リューズは小さい部品ですが、腕時計の機能を支える重要な役割を担っています。ここでは、リューズが腕時計においてどのような役割を果たしているのか、詳しく見ていきましょう。適切に使えば、腕時計の精度を保ち、長く愛用できます。
時刻の調整
リューズを最大まで引き出した状態(通常は2段階目)で回すと、時針と分針が動き、正確な時刻に合わせられます。クォーツ式や機械式など、腕時計の種類によっては、秒針を止める「ハック機能」が働き、より正確に時刻を合わせられるようになります。
カレンダーの調整
カレンダー機能付きの腕時計では、リューズを1段階だけ引き出した状態で回すことで、日付や曜日を調整できます。複雑なカレンダー機能を持つ腕時計では、月や年、閏年なども調整できるものもあります。
手巻き式腕時計のゼンマイを巻く
手巻き式の腕時計では、リューズを引き出さずに回すことでゼンマイを巻き上げ、時計を動かすエネルギーを蓄えます。通常は右回し(時計回り)に回すことでゼンマイが巻き上がります。
自動巻き式の腕時計でも、長期間使用しなかった場合や、腕の動きだけでは十分にゼンマイが巻き上がらない場合に、手動でリューズを回してゼンマイを巻くことができます。
防水機能の強化
特にダイバーズウォッチなどの高い防水性能を持つ腕時計では、ねじ込み式のリューズが採用されています。リューズをケースにしっかりねじ込むことで、ケース内への水やホコリの侵入を防ぎ、防水性を高めています。
水中での使用を想定している腕時計では、ねじ込み式のリューズが不可欠です。使用後は必ずリューズをしっかりとねじ込んで、防水性を維持するようにしましょう。
リューズの使い方
リューズの使い方は腕時計の種類によって若干異なりますが、基本的な操作方法は共通しています。ここでは、一般的なリューズの使い方を説明します。
通常の状態(リューズを引き出していない状態)でリューズを回すと、手巻き式腕時計ではゼンマイが巻けます。自動巻き式の腕時計でも、リューズを回すことでゼンマイを補助的に巻けます。
日付や時刻を合わせたい場合は、リューズを指でつまんで引き出します。指で引きにくい場合は、爪を使って引き出すとよいでしょう。1段階引くとカレンダーの調整ができ、2段階引くと時刻の調整ができます。
時刻やカレンダーを調整する際は、右回し(時計回り)で時間や日付が進みます。調整が終わったら、リューズをもとの位置まで押し戻します。
【注意点】リューズを取り扱う際にやってはいけないこと

リューズは腕時計の中でも特に繊細な部品です。正しく取り扱わないと、故障の原因になることがあります。ここでは、リューズを扱う際に避けるべき行為を詳しく解説します。使用時の注意点を守ることで、大切な腕時計を長く使い続けられるでしょう。
無理な力での操作
リューズは精密な部品のため、強い力で引っ張ったり回したりすると、内部の機構が破損する恐れがあります。特に、回す際に引っかかりや強い抵抗を感じた場合は、無理に力を入れず、一旦操作を中止しましょう。
また、カチカチという音や手応えがあるまでリューズを回し続けるのも避けるべきです。ゼンマイが巻き切った状態でさらに回し続けると、内部の部品に負担がかかります。適度な抵抗を感じたら、それ以上回さないようにしましょう。
左回しでの時刻合わせ
時刻を合わせる際は、基本的に右回し(時計回り)で行うのが望ましいです。特に古い機械式時計の場合は、左回し(反時計回り)で時刻を戻すと、歯車や脱進機に負担がかかり、故障の原因になることがあります。
ただし、数分のズレを調整するために右回しだけにこだわりすぎると、たくさんリューズを回さなければならず、それもまた時計への負担になります。
現代の腕時計では左回しに対応している製品も多いため、自分のモデルの取扱説明書を確認し、適切に操作するようにしましょう。
深夜のカレンダー操作
多くの腕時計では、夜の20時から朝の4時くらいまでの間、カレンダー機構の日送り車という歯車が作動しています。この時間帯にカレンダーを操作すると、歯車のかみ合わせに負担がかかり、カレンダー機構が故障する可能性があります。
どうしても深夜にカレンダーを調整したい場合は、まず時刻を20時以前か4時以降に動かし、そこでカレンダーを操作した後、再び正しい時刻に戻すと安全です。こうすることで、カレンダー機構への負担を軽減できます。
水気や湿気の多い場所での操作
お風呂やプール、海などの水気や湿気が多い環境でリューズを操作することは避けましょう。リューズを引き出した状態では、時計内部に水が侵入しやすくなります。
たとえ高い防水性能を持つダイバーズウォッチでも、リューズを開けた状態では防水性能が大幅に低下します。水や湿気の多い場所では、リューズを操作しないようにし、必ずねじ込み式リューズはしっかりと締めておきましょう。
よくあるリューズのトラブル例と対処法
リューズは日常的に使用する部分であるため、トラブルが発生しやすい部品でもあります。ここでは、よく起こるリューズのトラブルと、その対処法を解説します。軽いトラブルなら自分で対処できますが、無理な操作は避け、必要なら専門店に相談しましょう。
リューズが回らない
長期間使用していない場合や、湿気の多い環境に置いていた場合は、内部にホコリやゴミが入り込んだり、潤滑油が固まったりして、リューズが回りにくくなることがあります。
まずは綿棒や柔らかい布で外部の汚れを拭き取りましょう。無水アルコールを使うと効果的です。それでも改善しなければ、内部の潤滑油が劣化している可能性があります。
無理に回すと内部の部品が破損する恐れがあるため、回らない場合は時計修理店でのメンテナンスを検討しましょう。定期的なオーバーホールも、トラブルの予防に効果的です。
関連記事:腕時計のオーバーホールとは?必要性や費用、タイミングを徹底解説
リューズを引き出せない
リューズを引き出そうとしても動かない場合は、ねじ込み式のリューズが採用されている可能性があります。ねじ込み式の場合は、まずリューズを反時計回り(左回り)に回して緩める必要があります。
軽く押しながら左に回してみて、リューズがせり出してきたら、それはねじ込み式です。そこからさらに引き出すことで、カレンダーや時刻の調整ができるようになります。操作後はリューズを押し込みながら時計回りに回し、しっかりねじ込みましょう。
リューズが完全に抜けた
リューズを強く引っ張りすぎたり、時計を落としたりすると、リューズが完全に抜けてしまうことがあり、内部のパーツ(巻き芯)が緩んでいるか、破損している可能性があります。
リューズが抜けると、時計内部に水やホコリが入りやすくなるだけでなく、ムーブメントが破損する恐れもあります。自分で無理に押し込むのではなく、専門の時計修理店に修理を依頼しましょう。巻き芯の再固定や交換が必要になることがほとんどです。
修理までの間は、時計を湿気の少ない場所で保管し、できるだけ動かさないようにしましょう。
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まとめ
リューズは、時刻やカレンダーの調整、ゼンマイの巻き上げなど、腕時計の機能を最大限に活用するために欠かせない部品です。
リューズを正しく使うことで、腕時計の精度を維持し、長く愛用できます。無理な力での操作や深夜のカレンダー調整などを避け、適切に扱うことが大切です。
リューズのトラブルは無理に対処せず、専門の修理店に相談しましょう。また、メンテナンスの手間を省きたい場合は、腕時計のレンタルサービスの利用も検討してみてください。
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