スイスの腕時計の特徴をご紹介

高級腕時計メーカーといえば、スイスのメーカーを思い浮かべる人も多いでしょう。スイスで時計が発達した背景には、スイスの自然環境や歴史などが関わっています。スイスで腕時計が発展した経緯、スイスの腕時計の特徴や代表的なメーカーを知って、スイスの腕時計への理解をより深めましょう。

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なぜスイスで時計産業が発達したのか

時計づくりが盛んな国といえばスイスといわれるほど、スイスでは時計産業が発達しています。では、なぜスイスで時計産業が発展したのでしょうか。その謎を解くカギは、「自然環境」「歴史的背景」「ブランドイメージの確立」の3つにあります。

まずスイスはもともと、時計づくりに適した3つの自然環境が整っています。1つ目は「澄んだ空気」。時計などの精密な機械をつくる際には、ホコリや空気中のチリなどは大敵です。スイスは高原で空気が澄んでいるため、精密機械の製造に適していたというわけですね。

そして2つ目は「きれいな水」です。時計の部品を洗浄したり研磨したりするという作業には、きれいな水が欠かせません。さらに3つ目は「発達した水運」。スイスでは水運が発達していたため、時計の部品や製品を輸送しやすく、コストも抑えることができたのです。

また、自然環境が整っていただけではなく、スイスの歴史的背景からもスイスで時計産業が発達した理由をうかがい知ることができます。16世紀、フランスで起こった宗教改革によって弾圧を受けたキリスト教カルバン派の時計職人が、弾圧から逃れるためにスイスに移り住み始めました。

一方、スイスでは宗教的な理由で贅沢をすることが禁止されていたため、宝飾職人が働き口に困窮していました。スイスに移り住んだ時計職人とスイスの宝飾職人が力を合わせ、性能が高く見た目も美しい時計をつくりはじめたのです。

このように恵まれた自然環境、時計技術と宝飾技術との合体が合わさり、スイスの時計産業は一気に発展しました。1970年代に日本やアメリカの時計メーカーが十分な機能性をもちながらも安価な時計をつくるようになると、スイスの腕時計は一時的に低迷しました。

しかしその高いクオリティーと高級時計としてのブランドイメージは現在でも健在で、高い支持を得ています。

スイス時計の特徴とは

時計づくりに適した自然環境、歴史的な背景から発展し、強力なブランドイメージを築き上げてきたスイスの腕時計ですが、スイス時計にはどのような特徴があるのでしょうか。

まず、日本やアメリカの時計メーカーがつくる時計も機能性は十分で、適度に安価な腕時計であっても高品質ではあります。ですがスイスの腕時計は、高い技術力をもった時計職人が長い間たんせい込めてつくり上げていることから、特徴としても高品質であることがあげられます。

またスイス時計は歴史が長く、現在まで受け継がれているモデルでも伝統的なデザインをもっているものがたくさんあります。昔からのデザインといっても、決して古臭いデザインではありません。非常に洗練されており、長い伝統を感じられるデザインなのです。

そして、スイスの腕時計はオリジナリティがあるものばかり。スイスにはたくさんの腕時計メーカーがありますが、それぞれのメーカーが自信をもって独自モデルを製造しています。

スイスの時計の魅力は、その精巧さにもあります。歴史ある時計メーカーが築き上げてきた技術とスイスの時計職人の繊細な仕事が織りなすスイス時計の精巧さは、世界でトップレベルといっていいでしょう。そして、長い間、精巧で美しく、高品質な時計をつくり出してきたことへの信頼の高さも、他国のメーカーの比ではありません。また、これらの高い技術や厚い信頼に甘んじず、さらなる技術革新を重ね続けているというところも、スイスの腕時計メーカーの魅力のひとつなのです。

スイス時計の人気ブランド

スイス時計の特徴をおさえたところで、スイス時計の人気ブランドをチェックしていきましょう。誰もが聞いたことのあるメーカーから、時計愛好家にはたまらないメーカーまでご紹介します。

【ロレックス】

ロレックスは、1905年にハンス・ウイルスドルフによって設立されたスイスの時計メーカーです。1910年には腕時計初のクロノメーターの公式証明書を、1914年には航海用のクロノメーターに与えられるA級証明書を腕時計で初めて獲得するなど、設立直後から業界の最先端を走り続けてきました。

ロレックスの歴史の中でも、堅牢で高い防水性を誇る「オイスターケース」、自動巻き機構である「パーペチュアル」、日付表示を毎日0時付近で瞬時に変える「デイトジャスト」を完成させたことは、ロレックスの三大偉業ともよばれ、時計業界に大きな革新をもたらしました。

ロレックスの王道モデルである「デイトジャスト」、3,900m防水を備えた「ディープシー」、クロノグラフ搭載の「デイトナ」、あらゆる環境で使用できる「エクスプローラー」など。普段使いからプロ仕様のものまで豊富なモデルを展開しています。このことからロレックスは実用性から見てもデザイン性から見ても、世界トップレベルの地位を築いている高級腕時計メーカーといえるでしょう。

【オメガ】

オメガは、1848年にルイ・ブランによって設立されました。1894年、のちの伝説となる究極の新型ムーブメント「Ω(オメガ)」が誕生し、1903年には正式に「オメガ」を社名としました。20世紀前半には天文台の精度を競うコンクールで数多くの新記録を打ち立てたり、1932年以降のオリンピックで公式計時を務めたりするなど。精度の高さを象徴するエピソードがオメガの歴史には多く見られます。

オメガを代表するモデルといえば、「ムーンウォッチ」の名で親しまれている「スピードマスター・プロフェッショナル」でしょう。人類初の月面着陸の際に、アポロ11号の宇宙飛行士が身につけていたという伝説の時計です。宇宙でも変わらない性能の高さを発揮したこのモデルは、1967年の初登場以来、多くの人々に愛されています。

また、防水性の高い「シーマスター」も見逃せません。このようにオメガは普段使いから深海、はたまた宇宙までもカバーできる高性能な時計を輩出し続けるメーカーなのです。

【IWC】

IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)は、1868年にフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズによって設立されました。本社がシャフハウゼンというドイツ語圏の都市にあるということも影響しているのか、スイスの腕時計メーカーでありながら、ドイツのメーカーによくあるシンプルなデザインのモデルが多くみられます。

IWCを代表するモデルとしては、長く愛好されている「ポルトギーゼ・オートマティック」や、1936年に誕生したIWC初の航空時計である「マークⅨ」を受け継ぐモデル「パイロットウォッチ・マークⅩⅦ」、クロノグラフ搭載の「ポルトギーゼ・クロノ オートマティック」などがあります。

【ブライトリング】

ブライトリングは、1884年にレオン・ブライトリングが設立した時計メーカーです。ブライトリングは、飛行機の操縦士が手元で操作できるクロノグラフの開発をスタートして以来、航空界に大きく貢献してきました。

航空業界でもトップレベルの評価を得ているブライトリング。ブライトリングの腕時計には、「クロノマット44」「ナビタイマー」などといった、クロノグラフ搭載で実用性・機能性も高く美しいデザインのモデル。

1,000m防水を備えた「スーパーオーシャン」など、航空業界以外のプロフェッショナルも安心して使用できるモデルがあります。空だけではなく陸でも海でも、どんな環境でも高いパフォーマンスを出すことができるブライトリングの腕時計は、日本でも非常に高い人気を誇っています。

【タグ・ホイヤー】

タグ・ホイヤーは、1860年にエドワード・ホイヤーが設立した腕時計メーカーです。タグ・ホイヤーの偉大な業績のひとつとして現在でも語り継がれているのが、「振動ピニオン」の発明。

振動ピニオンとは、機械式クロノグラフに必要なカップリング機構であり、現在でも多くの主要時計メーカーの機械式クロノグラフに使われています。また、1916年には「マイクログラフ」を発明し、世界で初めて1/100秒の計測ができる腕時計をつくり上げました。

タグ・ホイヤーの定番モデルとしては、セイコーの設計を基本としてつくられたキャリバー1887を搭載した「カレラ1887クロノグラフ」、角形のケース・個性的な文字盤と秒針という存在感あふれる「モナコ クロノグラフ」。普段使いしていても飽きのこないデザインかつ、比較的リーズナブルな「カレラ キャリバー5 デイデイト」などがあります。

時計製造に適した自然環境に恵まれ、時計職人と宝飾職人との出会いをきっかけとして発展してきたスイスの時計産業。その特徴を知り、ますますスイス時計を魅力的に感じてきたのではないでしょうか。スイス時計は非常に高品質でデザイン性も高く、精巧で長く愛用することができる時計です。資産価値も高いので、1本はもっていても損はない腕時計なので、自分に合ったブランドやモデルがあれば、ぜひチェックしてみてくださいね。

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