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ロレックスの「GMTマスター」と「GMTマスターⅡ」は、モデルによって見た目や価格帯が近いものもあり、どちらを選べばよいか迷いやすいモデルです。
この記事では、ロレックスのGMTマスターとGMTマスターⅡの違いを解説します。GMT機能の使い方や歴史、歴代型番、選び方まで整理するので、ぜひ参考にしてください。
GMTマスターとGMTマスターⅡの違い

ロレックスのGMTマスターとGMTマスターⅡの違いは、大きく「GMT機能の操作方式」と「生産時期」の2点です。細かな型番を見ていく前に、まずは表で全体像を押さえておきましょう。
| 項目 | GMTマスター | GMTマスターⅡ |
| GMT機能の操作方式 | 24時間回転ベゼルを回して読み取る | 時針を単独で動かせるベゼル併用で第3時間帯も確認できる |
| 表示できる時間帯 | 2つ | 最大3つ |
| 生産時期 | 1955年〜2000年頃(生産終了) | 1982年〜現在(現行) |
| 主な入手方法 | 中古・ヴィンテージ市場 | 正規店・中古市場 |
| 代表的な型番 | 6542167516700 | 1676016710126710系 |
なお、初代モデルの正式名称は「GMTマスター」であり、「GMTマスターⅠ」ではありません。「GMTマスターⅠ」は、GMTマスターⅡと区別するために使われる通称と考えるとよいでしょう。
この記事でも、初代モデルは「GMTマスター」、後継モデルは「GMTマスターⅡ」と表記します。中古店やオークションで「GMTマスターⅠ」と書かれている場合は、初代GMTマスターを指していると理解すれば問題ありません。
時針を単独で動かせるか
GMTマスターとGMTマスターⅡを分ける大きなポイントは、時針(短針)を単独で動かせるかどうかです。
GMTマスターⅡは、時針だけを1時間単位で動かせるため、現地時間に素早く合わせられます。一方、GMTマスターは時針を単独で動かせず、24時間針と連動して回る仕組みです。
この違いは、GMT機能の使いやすさや、表示できる時間帯の数にも関わります。
入手のしやすさ
もう1つの大きなポイントは、入手のしやすさです。
GMTマスターは1955年に誕生し、1999〜2000年頃に生産終了しました。現在は新品で流通しておらず、中古・ヴィンテージ市場で探すことになります。
一方、GMTマスターⅡは1982年に登場し、現在もロレックスの現行ラインナップに残るモデルです。正規店で購入できる可能性があるほか、中古市場での流通量も比較的豊富です。
GMTマスターとGMTマスターⅡのGMT機能の操作方式の違い
GMTマスターとGMTマスターⅡは、GMT機能の操作方法が大きく異なります。ここでは、それぞれの使い方を具体的に見ていきましょう。
GMTマスター
GMTマスターで第2時間帯を読み取る主役は、24時間回転ベゼルです。
文字盤の24時間針は通常の時針と連動して動くため、24時間針だけで別の時間帯を示すことはできません。そのため、時差に合わせてベゼルを回し、24時間針が指すベゼル上の数字から第2時間帯を読み取ります。
操作自体はシンプルですが、別の時間帯を確認するには、その都度ベゼルを回して調整する必要があります。また、日付調整にも特徴があり、後期の16750以降は、リューズ操作でカレンダーだけを早送りできる「クイックチェンジ」機能を備えています。
GMTマスターⅡ
GMTマスターⅡは、時針を単独で動かせる点が大きな特徴です。リューズ操作で時針だけを1時間単位でジャンプさせられるため、海外へ移動した際も、分針を動かさずに現地時間へ合わせられます。
24時間針は基準となる時間帯、いわゆるホームタイムを指したまま使えるため、文字盤だけで2つの時間帯を同時に確認できます。さらに、回転ベゼルを併用すれば、3つ目の時間帯まで把握できます。
一方で、日付は時針を24時間分送ると連動して切り替わる仕組みです。そのため、GMTマスターの後期モデルのように、カレンダーだけを単独で早送りする機能は備えていません。
関連記事:ベゼルが魅力のロレックス GMTマスターの使い方と価格相場
GMTマスターとGMTマスターⅡの歴史と歴代型番の違い

1955年の初代誕生から現行モデルまで、GMTマスターの系譜は70年以上続いています。ここでは、代表的な歴代型番を時系列で整理し、GMTマスターとGMTマスターⅡの関係を見ていきましょう。
| 型番 | モデル | 生産期間 | 特徴・ベゼル |
| 6542 | GMTマスター | 1955年〜1959年頃 | 初代モデル最初期はベークライト製ベゼル、のちにアルミ製へ移行 |
| 1675 | GMTマスター | 1959年〜1980年頃 | 長く生産された代表モデルアルミベゼルを採用 |
| 16750 | GMTマスター | 1981年頃〜1988年頃 | クイックチェンジ機能を搭載 |
| 16760 | GMTマスターⅡ | 1982年〜1988年頃 | 初代GMTマスターⅡ通称「ファットレディ」赤×黒ベゼルのみ |
| 16700 | GMTマスター | 1988年〜2000年頃 | GMTマスターの最終世代 |
| 16710 | GMTマスターⅡ | 1989年〜2007年頃 | アルミベゼルを採用複数のベゼルカラーを展開 |
| 126710系 | GMTマスターⅡ | 2018年〜現在 | 現行世代セラミック製ベゼルを採用一部モデルは生産終了 |
※ここではステンレスモデルを中心に、代表的な型番を抜粋しています。実際には金無垢やロレゾールなどのモデルもあります。
GMTマスター
GMTマスターは1955年に誕生し、のちにパンナム航空のパイロットに採用されたことで、航空時計としての地位を確立しました。複数の時間帯をひと目で把握したいというニーズに応えたモデルで、初代リファレンスは6542です。
6542の最初期にはベークライト製ベゼルが使われ、のちにアルミ製へ移行しました。その後、1675が約20年にわたって生産され、16750ではクイックチェンジ機能を搭載。最終世代の16700は、1999〜2000年頃まで作られました。
これらはいずれも現在は中古・ヴィンテージ市場でのみ入手できるモデルです。
GMTマスターⅡ
GMTマスターⅡは、1982年に登場した16760から始まりました。時針を単独で動かせる機構を初めて備えたモデルで、ケースに厚みがあることから「ファットレディ」の愛称でも知られています。
ベゼルは赤×黒の組み合わせ、通称「コーク」のみで、初期のGMTマスターⅡには赤×青ベゼルの設定はありませんでした。その後に登場した16710では、複数のベゼルカラーを展開し、長く親しまれた代表的なGMTマスターⅡとなりました。
2018年以降は、Cal.3285を搭載する現行世代へ進化しています。オイスタースチールの126710系をはじめ、金無垢やロレゾールなども展開されており、中古から現行モデルまで選択肢が幅広い点もGMTマスターⅡの特徴です。
2つのモデルは併売されていた
GMTマスターとGMTマスターⅡは、完全に世代交代したわけではありません。1982年に時針を独立して調整できる新ムーブメントが導入され、その進化を明確にするために「GMTマスターⅡ」と名付けられました。
その後も初代GMTマスターは1999〜2000年頃まで生産されていたとされ、約17年間にわたり、GMTマスターとGMTマスターⅡが併売されていた時期があります。
GMTマスターが廃番になってGMTマスターⅡが登場したのではなく、機能の異なる2つの系統がしばらく共存していたということです。
GMTマスターとGMTマスターⅡはどちらがおすすめ?
ここでは、機能・入手性・予算の3つの軸から、GMTマスターとGMTマスターⅡがそれぞれどんな人に向いているのかを整理します。大切なのは、どちらが上かではなく、自分の使い方に合うのはどちらかで考えることです。
GMTマスターが向いている人
GMTマスターは、経年による風合いや、現行モデルにはないデザインの趣を楽しみたい人に向いています。アルミベゼルの色味や、年代ごとに異なる文字盤の表情は、初代系ならではの魅力です。
ただし、生産終了から年数が経っているため、購入時はコンディションの見極めが欠かせません。オーバーホールの履歴、防水性能の維持状態、交換部品の有無などは、事前に確認しておきたいポイントです。
古い個体ならではの不安がある場合は、いきなり購入せず、まず実物を試してから判断するのもよいでしょう。
GMTマスターⅡが向いている人
GMTマスターⅡは、日常での使いやすさや、現行モデルならではの安心感を重視する人に向いています。時針を単独で動かせるGMT機能は、出張や旅行の際に扱いやすく、セラミックベゼルや長めのパワーリザーブも実用面で頼りになります。
正規店で購入できる可能性があるほか、中古市場での流通量も比較的多く、メーカーの整備体制が整っている点も安心材料です。初めての高級時計として長く普段使いしたい人には、GMTマスターⅡのほうが選びやすいでしょう。
GMTマスターとGMTマスターⅡはレンタルで比較するのがおすすめ

ここまで見てきたように、GMTマスターとGMTマスターⅡは、操作感や装着感に違いがあります。
ただし、GMTマスターはすでに生産終了しており、現在は中古・ヴィンテージ市場で探す必要があります。一方、GMTマスターⅡは現行モデルと旧型が混在しているため、両方を店頭で並べて試せる機会は多くありません。
だからこそ、実際に着け比べてから選びたい人には、レンタルという方法も向いています。
腕時計のレンタルサービスを活用すれば、気になる年代やベゼルのモデルを手首で確かめられます。スペック表だけではわかりにくいサイズ感や使い勝手を確認することで、自分にしっくりくる1本を見つけやすくなるでしょう。
古い個体を買うべきか迷っている人や、購入前に装着感を確かめたい人にとって、レンタルは判断のハードルを下げてくれる選択肢です。メンテナンスやキズ保証制度があるサービスもあるため、高級時計を初めて試す場合でも安心して利用しやすいでしょう。
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まとめ
GMTマスターは、24時間回転ベゼルを使って第2時間帯を読み取る初代モデルです。1955年に誕生し、現在は生産終了しているため、中古・ヴィンテージ市場で探すことになります。経年による風合いや、現行モデルにはない趣を楽しみたい人に向いています。
一方、GMTマスターⅡは、時針を単独で動かせる機構を備えた後継モデルです。現地時間に素早く合わせられ、回転ベゼルを併用すれば最大3つの時間帯を把握できます。現行モデルも展開されているため、実用性や安心感を重視する人には選びやすいモデルです。
どちらが優れているというより、重視するポイントによって選ぶべきモデルは変わります。購入前に迷う場合は、レンタルで実際に着け比べてみるのもおすすめです。手首に乗せたときのサイズ感や操作感を確かめることで、自分に本当に合う1本を見つけやすくなります。
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